2008 年 7 月 2 日

心理療法の基本

カテゴリー: 心理療法, 本の紹介 — zense @ 10:13 PM

 ミルトンは10歳の頃、ウィスコンシン州の小さな町に住んでいた。
そこへ、ジョーという名うての悪党が長い刑期を終えて戻ってきた。
それから4日もしないうちに、町の商店が3件、夜間に襲われた。
住人は震え上がった。ジョーは手のつけられない暴れ者で、刑務所
の内も外もなく数々の暴力沙汰を起こすような人間だったからだ。
その頃、町からそう遠くないところにスージーという名の娘が住ん
でいた。まだ独身で歳も若く、父親は裕福な農場主だった。ある
日スージーは父親に頼まれて町まで用足しに来た。その辺りを
うろついていたジョーは、歩道のスージーの行く手をさえぎった。
ジョーがスージーをじろじろ眺め回すと、スージーも同じようにジョー
を眺め回した。ジョーは、「今度の金曜、ダンスに付き合わないか?」
と誘った。スージーは、”好みのうるさい”ことでは町でも評判の女性
だったが、しばらく考えて、「あなたが紳士なら、かまわないわ」と
答えた。ジョ-が道を開けると、スージーはそのまま歩き去った。
 翌朝、先般襲われた3軒の店先には、盗まれた品々の詰まった
箱がいくつも置いてあった。なくなったものはなかった。その日、
ジョーはスージーの農場に出向き、作業員として雇ってもらった。
次の金曜、ジョーはスージーとダンスに出かけ、それからしばらくの
間、金曜が来るたびに連れ立ってダンスに出かけた。つまりジョー
は、どこから見ても紳士の名に恥じない行動を取ったのだ。ふたりは
翌年結婚し、ジョーは農場の経営を手伝うようになった。やがて、
ミルトンは小学校を卒業する時期を迎え、将来のことを考えるように
なった。ミルトンが高校ばかりか大学まで行こうと思ったのは、
このジョーがそうするようにと励ましてくれたからだった。ジョーは
他にも多くの子どもたちをそう励ました。当時すでに、ジョーは
教育委員会の委員であり、町の”中心人物”にもなっていた。
 ミルトンはこれを評して言う。「おわかりですか、ジョーが受けた
心理療法は、『あなたが紳士ならねかまわないわ』という一言です。
・・・心理療法は患者の内面で行われなくてはなりません。すべて
を行うのは患者であり、患者がその気にならなくては始まりません」。






ミルトンとは、今までもよく取り上げてきた、ミルトン・エリクソンのことです。

どんな人でも、たった一言で変わる可能性があるという話です。

この本には、NLPのことを中心に、いくつかの心理療法の解決方法が

書かれています。NLPの中級編の本ですね。

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